内閣府主催の「男女共同参画社会づくりに向けての全国会議」が6月26日(金)に日本青年館で開催されました。今年は男女共同参画社会基本法が制定されて、ちょうど10年の節目の年であり、全国から約1000名が参集しました。 TES会員・奥山 睦は、第2部のパネルディスカッションに登壇しました。テーマは、「チェンジ!チャレンジ!共同参画! ―新たな時代・生き方へ向けて―」。コーディネーターとして シンクタンク・ソフィアバンク副代表の藤原久美氏、パネリストとして有限会社オズ代表取締役の江崎貴久氏、株式会社ニッセイ基礎研究所 主任研究員の土堤内昭雄氏、そして奥山 睦という3名で、自身の活動紹介の後、意見交換が行われました。 江崎氏は、三重県の鳥羽で、旅館の女将をしながら、「エコツアーガイド」をしていらっしゃいます。お客様も住民も楽しみながら、地域資源である自然や文化を大事にしていこうという観光を目指しています。漁業と観光を結び、学校と連携するなど、多くの人に協力してもらい9年目を迎えたといいます。地域と共存し、地域に必要とされる存在となることの重要性を説いていました。 土堤内氏は、19年前に離婚し、2歳と3歳の息子を育てることになったといいます。子育て中は膨大な家事と仕事を両立するため、タイムマネジメントの力がつきました。また、子育て中は何が起こるかわからないため、即決即断が求められます。同時に社会の出来事をいろいろな角度から見られるようになり、柔軟に物事に対応できるようになったそうです。 奥山は、会社員時代、ハードな毎日を過ごし、働き方を考え直すようになった経緯を語りました。起業後、結婚・出産を経て、それまでのペースでは働けなくなりました。子育てと両立して仕事を続けようと考えたとき、地域に目を向けるようになり、93年に「大田ワーキングウーマンネットワーク」を、さらに97年には、「大田女性企業家ネットワークTES」の立ち上げに関わりました。以来、地元製造業のルポルタージュを書いたり、セカンドライフ上に大田区の3D仮想工場を作ったり、地域のポータルサイトの立ち上げに関わってきた話をしました。
最後にコーディネーターの藤沢氏は、貨幣に換算しない労働にも報酬があり、貨幣でない報酬をどれだけ渡しあえるかが重要だと語りました。相手を認め、個性を認める、一歩進んで感謝する、ほめあう。それでも社会に入れない弱者には、一定の政策をとっていくことが必要だとしました。一人ひとりが動き始め、言葉を発することが、新しい10年を作っていくのではないか、と結びました。
|